前庭神経が圧迫されるための耳鳴りとめまい

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血管によって前庭神経が圧迫される場合

 

顔には様々な血管や神経が張り巡らされています。しかし加齢とともに血管の動脈硬化が進行すると、次第に血液が流れにくくなるため、少しでも血液を流そうと血管が蛇行し始めます。すると神経を圧迫し、様々な症状を引き起こしてしまいます。

 

前庭神経は内耳にある平衡感覚を司る神経ですが、この部分が血管によって圧迫されると、平衡感覚を正しく認識することが難しくなり、めまいが生じるようになっていきます。また前庭神経の近くには聴覚を司る蝸牛神経が通っています。前庭神経が圧迫された際に蝸牛神経も圧迫されると、「ごっ、ごっ」という耳鳴りが生じるようになります。

 

また、顔の筋肉を動かす神経が血管によって圧迫されると、筋肉が痙攣を起こすようになります。この時痙攣が起きるたびに「コトコト」という耳鳴りが生じることがあります。

 

このように血管によって神経が圧迫されている場合、治療の際は痙攣を抑える薬が処方されます。また、手術によって血管と神経の間をあけることで、神経への圧迫をなくす方法がとられます。

腫瘍によって神経が圧迫される場合

前庭神経に腫瘍ができた場合、近くにある蝸牛神経も圧迫してしまいます。

 

するとどちらの神経も腫瘍によって圧迫され、耳鳴りやめまいといった症状が現れます。また、聴覚を司る蝸牛神経が圧迫されると聞こえが悪くなり、片方の耳が突然、もしくはゆっくりと音が聞こえなくなっていきます。一方平衡感覚を司る前庭神経が圧迫されることで、歩行のふらつきも現れるようになります。さらに顔の他の部分を司る神経も圧迫するため、舌や顔にしびれも生じてきます。

 

聴神経腫瘍は多くの場合、良性であることが多いです。大きくなる速度もあまり早いわけではないため、まずは経過観察をして様子を見ることになります。そしてもし症状が現れてくるようになって来たら、放射線治療で腫瘍を取り払っていきます。

 

ただし、聴神経腫瘍は大きくなると次第に脳を圧迫するようになっていきます。すると外科手術によって摘出しなければならなくなります。ですので、こまめに様子を見ながら必要時に摘出することが重要となります。

リンパ水腫によって圧迫される場合

内耳はリンパ液で満たされていますが、なんらかの原因でリンパ液が過剰に増えすぎてしまうと、「内リンパ水腫」という状態になります。すると過剰に増えたリンパ液によって、前庭神経や蝸牛神経が圧迫されるようになり、耳鳴りやめまいが生じるようになります。この状態が「メニエール病」となります。

 

「メニエール病」の症状としては、突然グルグルと回るようなめまいに襲われることと、耳鳴りや難聴が挙げられます。症状が現れる感覚は人によって異なり、毎日ある人もいれば、1年に1回だけという人もいます。

 

1度に出る症状は30分ほどですが、その間に吐き気や動悸といった症状が現れる場合もあります。そのため、何度も症状が出るとなかなか改善しなくなってきてしまいます。

 

「メニエール病」は難病に指定されており、なぜ発症してしまうのか、そしてどうすれば感知できるのかはまだ分かっていない状態になります。そのため治療法としては、薬によって症状を緩和させることが中心となります。